JRCSと日本マイクロソフト、海運・海洋産業のデジタルトランスフォーメーションの推進で連携

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JRCS株式会社は、日本マイクロソフト株式会社と連携し、海運・海洋産業の将来に向けたロードマップを策定するとともに、Mixed Reality(複合現実 / MR)やAI(人工知能)などの最新技術を活用した、デジタルトランスフォーメーションにより、海運・海洋産業の働き方改革を推進するプロジェクト「JRCS Digital Innovation LAB」を開始する。

JRCSは、日本マイクロソフトとの連携により、グローバルで展開する海運・海洋産業において、STCW条約に準拠したリモートトレーニングプラットフォームなどの世界標準となるデジタル製品やサービスの開発を加速するとしている。

STCW条約(The International Convention on Standards of Training, Certification and Watchkeeping for Seafarers /船員の訓練及び資格証明並びに当直の基準に関する国際条約):
1978年に公布された、海上における人命および財産の安全を増進すること並びに海洋環境の保護を促進することを目的とした国際条約

四方を海に囲まれている日本では、海外との貿易量の99.7%を海運が担っており、海運が日本の経済と生活を支える重要なライフラインとなっている一方で、海運・海洋産業では慢性的な船舶職員の不足と高齢化が課題となっている。

世界中の7,000隻以上の船舶に動力システムや制御システムを提供しているJRCSでは、海運・海洋産業の未来を見据え、人材不足の懸念や規制に守られてきた業態を、業界に先駆けて変革していくため、日本マイクロソフトと連携して、デジタルトランスフォーメーションによる働き方改革を推進することにいたったという。

JRCSは、日本マイクロソフトと連携して、MRを実現する「Microsoft HoloLens」や、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」のAIサービスなどを活用した、海洋事業者向け遠隔トレーニングや遠隔メンテナンスソリューションの実用化に向けて検証を進めていくほか、将来的な船舶の自動航行までを見据えた、新しいデジタルプラットフォームの確立に取り組むという。

JRCSでは、同プロジェクトの推進に向けて、2018年4月1日に「デジタルイノベーション推進室」を設立。以下の3つのコンセプトモデルの開発を進めており、今後の実用化を目指すとともに、様々な活用方法を検討している。

1. 海洋事業者向け遠隔トレーニングソリューション「INFINITY Training」

JRCSは、MRやAIを活用した効果的な人材育成の仕組みを、船員や陸上で勤務する監督も含め海運・海洋産業に携わる方々に提供する。

これまでJRCSでは、下関本社にあるトレーニングセンターで、船員向けの専門トレーニングを提供してきたが、とくに海外の顧客が参加するのが難しい状況にあったという。

MRを用いた空間共有や、制御システムなどの実製品とデジタルコンテンツの融合、さらにMicrosoft Translatorの翻訳機能も活用することで、様々な場所にいる船員が、いつでも、どこにいても、言語・時間・距離の壁を越えて、機器やシステムの操作などのトレーニングに参加できるようにする狙いだ。2019年3月より同サービスを
開始予定だ。

2. 海洋事業者向け遠隔メンテナンスソリューション「INFINITY Assist」

JRCSは、最優先の使命である船舶の安全航行を実現するため、MRやIoT、AIなどを活用し、船員の負担やケガ、人的ミスを軽減するソリューションを開発・提供することで、船舶の特殊事情まで熟知した経験豊かなエンジニアのスキルを、より迅速に展開できるようにする。

エンジニアが船舶のメンテナンスを行う際にHoloLensを装着すると、機器の上に作業手順などが表示され、より安全に短時間で作業できるようにする。JRCS製高圧配電盤のメンテナンスアプリケーションを2019年内に商品化し、2020年より順次コンテンツの拡大を図っていくという。

3 将来的な船舶の自動航行まで見据えた“陸上での”操船ソリューション「INFINITY Command」

JRCSは、船舶の自動航行が現実となる未来を見据え、海運・海洋産業において、その在り方を提唱、牽引していくことを目標としている。

IoT、AIなどの技術とビッグデータを活用することで、船舶操船を担うキャプテンが、近い将来、デジタルキャプテンとして陸上から複数の船舶をコントロールする世界を想定し、日本マイクロソフトと検証を進めていく。

デジタルキャプテンは、HoloLensを通じて、遠隔地にいる他のデジタルキャプテンと3D海図を共有しながら、航路、天候、海底地形などの情報をAIも活用しながら確認し、船舶の安全、海上輸送の正確性、効率性を確保する。

同サービスは2030年に開始できるようプロジェクトを進めていくという。

【関連リンク】
マイクロソフト(Microsoft)
JRCS

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