手を当てると「見えて」くる、視覚障害のある子どもたちの肖像:画像ギャラリー

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写真集だといわれて渡された箱の中に入っていたのは数十枚の黒い紙。目を凝らしても何かが写っているようには見えない。しかし、紙に手をあててみると、黒いインクの向こう側から子どもたちの姿が浮かび上がってきた。彼らは、中国の孤児院で暮らす、視覚障害のある子どもたちだ。

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ここに「Like a Pearl in my Hand」と書かれた発色のいいエメラルドグリーン色の箱がある。箱を開けると、作品を解説しているらしいキャプションと真っ黒な紙が何枚も入っている。いくら目を凝らして見ても黒い紙には何も写っていないが、どうやらこれは「写真集」であるらしい。でも、試しに黒い紙に手を当てて3秒数えてみてほしい。3秒後、手を外してみると、そこには子どものポートレートがぼんやりと浮かび上がっているはずだ。

Like a Pearl in my Hand』は、オランダ出身の写真家カリーナ・ヘスパーによる、れっきとした「写真集」である。ただし、写真の上には黒い熱変色性インクが重ねられており、触って熱を加えないとそこに写されているものを見られない。熱変色性インクの向こうに浮かび上がるのは、中国・北京のベテル孤児院で暮らす視覚障害のある子どもたちなのだという。

2012年、北京に4カ月間滞在していたヘスパーは、そこでベテル孤児院の視覚障害のある子どもたちに出会った。子どもたちに魅了された彼女は、11年から研究していた熱変色性インクを用いて子どもたちのポートレートを撮影しようと思いついたのだという。

中国では新生児に障害があることがわかると、多くの親は子育てを諦め子どもを捨ててしまうのだという。これは2015年まで続いた「一人っ子政策」と呼ばれる人口政策のせいでもある。一人っ子政策により出生率は下がったように思えるかもしれないが、一方でベテル孤児院の子どもたちのように、外部からはその姿が見えない存在が生まれてしまったのだ。

「子どもたちと過ごす時間が長くなればなるほど、彼らがもつ障害のことは気にならなくなってきました」。ヘスパーは撮影を振り返りながらそう語る。「だから、彼らをユニークなやリ方でとらえたいと思ったんです。それも何かの『犠牲者』ではなく、単なる『子ども』として」。ヘスパーがとらえた子どもたちの姿は瑞々しく、楽しげな笑顔を浮かべる子どもも多い。

ただし、子どもたちの魅力的な姿を目にするには、写真に手を当てなければならない。作品に積極的に介入することで、初めてその姿が浮き彫りになるのだ。「鑑賞者は、写真が見えなくなる体験を通じて、子どもたちの人生に積極的に巻き込まれていくようになります」とヘスパーは語る。触っていなければすぐに見えなくなってしまう子どもたちの写真は、子どもたち自身が置かれている状況とそっくりそのまま重なっている。

「わたしのアーティストとしての使命は、世界をよりオープンにすることです」とヘスパーは語る。中国の孤児院に限らず、世界には「閉じられた」場所が無数にある。その中にあるものを見るには、われわれの側が一歩前に踏み出さねばならないのだ。

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